この記事は、筆者が過ごした2018年を簡潔に振り返り、その経験を糧とすることを狙う。
1月
第二鰓弓由来側頸嚢胞という先天異常が原因で首が化膿し、激痛に苦しんでいた。対人関係のトラブルなどもあり軽い錯乱状態にあったのか、自分が知らない間に高い買い物をすることがあった。
drinkery: Boozy streaming library というストリーム処理ライブラリを作った。当初はすべて酒関係の用語を用いていたが、批判を受けてそこはやめた。今思えばそれで正解だった気がする。 パフォーマンスはモナディックなAPIを持つライブラリの中ではトップクラスで、双方向性や多入力多出力のような発展的な機能もあるが、ListTが正しく効率的に実装されているのがなによりの魅力である。ListTのために時々使っている。
危うい精神状態だったが被写体には恵まれた。この写真はけっこう気に入っている。
寒烏今日のおやつは霜柱 pic.twitter.com/wtbOIkGhYP
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年1月20日
2月
警察のおかげで対人トラブルは解消された。アリピプラゾール(エビリファイ)の服薬を始めて、自分の脳の働きが変質しているような感じがした。薬のせいか忘れ物が増えた。
Discordのボイスチャンネルに入った際に通知メッセージを投稿する GitHub - fumieval/discord-vc-notification を作った。実用とHaskellのチュートリアルを兼ねている。けっこうな数のサーバーに導入されたようで喜ばしい。
生き甲斐の一つである野鳥撮影は続けた。
写真を撮っていたらヤマガラが至近距離に割り込んできた pic.twitter.com/EMlHZEsBhn
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年2月11日
3月
花粉症とその薬のせいで生産性がかなり削られていた気がする。
PPL 2018: 第20回プログラミングおよびプログラミング言語ワークショップ
ヘラサギを初めて見た。これだけでも鳥取に来た甲斐がある pic.twitter.com/2Jl0CjMAlO
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年3月7日
4月
溜め込んでいた力を解放できた月だ。
Bigmoonが私の看板ライブラリであるextensibleを使っており、偵察のためにアルバイトを始めた。2週ごとに名古屋に出勤という形で楽しく仕事を続けている。
Haskell-jpの新しいロゴ案を作り、投票によって正式に採用された。薬でブーストされたセンスのおかげだと思う。
私がデザインしたHaskell-jpのロゴが採用された pic.twitter.com/jytvvOIk3M
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年4月12日
5月
アリピプラゾールの副作用の悪夢や物忘れが気になってくる。
Wikiシステムを作った。アルゴリズムからWebプログラミングまで様々な技術を応用するいい課題だった。現在もextensible攻略Wikiに使われている。
https://t.co/vI3YAK7KvS Haskell(と一部PureScript)でWikiを作ってみた。変更がリアルタイムで反映され、コンフリクトが発生した場合もその場で処理する迅速さが売りだ。extensibleパッケージの攻略Wikiとして現在も稼働中 https://t.co/ZWz3pxzRTR pic.twitter.com/Ei7TkgkWkS
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年5月9日
この時期はシギ・チドリ類が飛来し、干潟などでよく観察できる。毎年お疲れ様と言いたい。
死屍累々 pic.twitter.com/Ux3zZG7Vq5
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年5月25日
6月
スキーマを導出してWell typedかつ短いエンコードができるだけでなく、後方互換でコンポーザブルなデシリアライザを構築できる直列化ライブラリ、wineryを創り出した。機能面もパフォーマンスもなかなか優秀なライブラリだと思う。
サギの雛たちが育ってきてコロニーでは賑やかな光景が見られた。
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年6月18日
7月
CAT S60という、サーモグラフィー搭載のごついスマートフォンを買った。他に使っている人を見たことはなく、自慢できる一本だ。
Overwatchでメインで使っていたキャラクターであるシンメトラがリワークを受け、使える技が一新された。研究がされてないこともあいまって環境にぶっ刺さり、シルバーからプラチナ帯までのし上がった。
とあるオフ会に参加して知り合いが増えた。
8月
Lisztというデータベースの実装を一新し、全データを一つのファイルにまとめる試みをしていた。非常に興味深い例題でけっこうな時間を費やした。
Minecraft (Bedrock Edition)でよく遊んだ。しばらくMinecraftから離れていたが、新しい生物やブロックなどが追加されていて通話などもしつつ楽しめた。新たな居場所を見出したような気がした。
9月
Compact regionsというGHC 8.2の新機能の効果的な使い方を発見した。更新頻度が低いデータを納め、それをIORefで保持するのがよい。私が執筆したものではないがこの記事でよく説明されている。
ガス欠気味であまり新しいものを生み出せなかった。なおOverwatchではシンメトラで暴れまくった。
10月
三宅島へと飛んだ。船で行く予定だったが台風で欠航になり、仕方なく新中央航空の19人乗りの双発機で行った。
ほぼ徒歩で島を一周するという目論見で、穏やかながら新鮮な離島の雰囲気を味わうことができた。
上京した pic.twitter.com/vozwPdHWh9
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年10月1日
予約していた民宿の女将は欠航が理由で私は来ないと思い込んでいたようで、無人の宿の前で待ちぼうけを食うというアクシデントがあった。幸い、数時間したら女将が戻ってきたため蚊に血を吸い尽くされるのは免れた。女将の作ってくれた料理はとても美味しかった。結局、宿泊費はただにしてもらったので結果オーライである。
個人経営の古めかしいスーパーマーケットに東方や艦これのグッズが飾ってあり、離島は離島でも同じ世界にいることを感じた。
三宅島で過ごした三日間は、間違いなく幸せなものだった。鳥の多い時期にまた行きたい。
行きつけのMinecraft BEのサーバーが過疎気味だったので、自分で新しいサーバーを立てた。Java版ゆえにサーバーMODなどが豊富で、以前とはまた違った楽しみ方ができた。
11月
Haskell Day 2018が開催された。Haskell関連の勉強会が開催されるのは久しぶりだ。来場者は150人と大盛況で、有意義なものだった。なお、私はLisztについての発表をしたが、しばらくこのような場に立つことがなかったため発表スキルの低下を痛感した。
仕事ではGHC 8.6への移行に従事していた。セグメンテーション違反で落ちる致命的なバグが見つかったのもいい思い出だ。#15892 (Segmentation fault with ByteString) – GHC
自分でも理由はよくわからないが、この月は写真をあまり撮らなかった。よくよく考えると精神的に不安定だった気がする。
カラスは荒々しいイメージを持たれることが多いが、水浴びしている時の表情は本当に無邪気だ pic.twitter.com/uAuvmcd5x1
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年12月1日
12月
心の調子が急激によくなった。
簡潔データ構造に興味が湧き、厳密には簡潔データ構造ではないがElias-fano encodingという手法について調べていた。
普段扱っている純粋関数型データ構造とはまた違ったトリッキーさがあり、刺激的な体験だった。
ローグライクなカードゲームのSlay the Spireに少しはまったりした。一押しはディフェクトで、「山札から任意の2枚を選ぶ」「山札の先頭数枚から好きなだけ選んで捨てる」「捨て札を手札に戻す」といった制御系のカードを揃えていき、運ゲーを運ゲーでなくする過程が楽しい。
そして鳥の季節がやってきた。昨年は見られなかったアトリが来ていて喜ばしい。
アトリの飛来を確認した pic.twitter.com/cAnrqVi8qE
— 🐦ふみ (@fumieval) 2018年12月10日
総評
一年を通して、私の心と体、そして人間関係などの環境は徐々に改善された。ストレスの減少によって体づくりの効率も上がったのも間違いない。
そして、私は新しい能力、新しい道具、新しい仲間を得ることができた。来年からとは言わず今日から、それらを無駄にすることのないよう心がけていきたい。