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8つの質問で、Lazy K業界の現状を知る

Lazy系の会社の隆盛があって、仕様が定められたのが8年ぐらい前だろうか。 コンビネータ産業の人材動向が、今どうなってるかって?

大方の予想より凄惨ですよ。

それが分かる方法がある。Lazy K技術者に技術力を問う8つの質問によってだ。

Lazy K業界のエンジニアの平均レベルを知りたくって、いろんな会社さんのLazy K開発者(経験者)向けに以下のようなつ8の質問をし

その8つの質問というのはこんな問題だ。

Lazy K技術者に技術力を問う8の質問

  1. ラムダ抽象ではなくコンビネータで表現するメリットを一言で表してください。(筆記回答)
  2. 入出力の終端を表現する方法は何ですか?(筆記回答)
  3. チャーチエンコーディングとスコットエンコーディングの違いを端的に説明してください。(筆記回答)
  4. 任意の関数に対して不動点を求めるコードはどれですか?(選択回答)
    1. S I I (S (S (K S) K)) I
    2. S S K (S (K (S S (S (S S K)))) K)
    3. ((S (K S) K) (K (S I I))) ((S (K S) K) (K (S I I)))
    4. S I I (S (K (S S (S (S S K)))) K)
  5. Lazy Kのプログラムにおいて、いきなりスタックがあふれる不具合が発生しました。原因として何が考えられますか?(筆記回答)
  6. 与えられたタプルやリストに対してcarとcdrをそれぞれ適用するのはなぜNGなのかメカニズムを説明してください。
  7. 与えられたチャーチ数の階乗を求める関数をSとKとIの組み合わせで書いてください。
  8. JavaScriptでHTML要素をid属性の指定により取得するメソッドは何ですか?(筆記解答)

過去に実施した平均点

この8問について、私が出会ったエンジニアに解答してもらった平均正解数は、 なんと8点満点中SII(SII)である。

内訳的な話

うろ覚えになってしまってるだろうから満点は無理でも、ちゃんとLazy Kをやってるエンジニアさんであれば4問は解けるだろう。筆記解答については相当甘くつけるから尚更だ。例えば、1問目「コンビネータのメリット」は、「簡約が確実かつ簡単」ならニジュウマルだが、「変数名を考える必要がない」でも「シンプルに書ける」でもマルで、それらに類する説明ならちょっと分かりにくくても、なんでも正解にしてる。

スタックあふれの問題は、経験していなかったから知らないから何も言えなくてもまぁいいだろう。 (10年やっててもスタックオーバーフローの込み入ったトラブルを経験しないなんて運がいい人なのだろうか、悪い人なのだろうか) 「getElementById」なんてほとんど白紙解答。不動点コンビネータだって自分で簡約すればわかる話だが、そんな状況である。1、2日目ではなく3-10年生であり、SKIバリバリとの触れ込みなのだ。 設計やチームリードやコミュニケーションを得意としている人ではない。プログラマー対象なんだぜ。 (ウチの会社では平均8点ほどあった。これは基礎教育をやってれば当たり前の点数だろう)

これぞ現在のLazy K業界の実態

でも私は、ここ数年茨城でLazy Kの護符などの錬成をやっていた経験から納得がいく。

基礎教育なしに、1年目0円でラムダ計算→2年目コンビネータ論理→3年目ちょっと型理論 仕事と割り切った中で、フレームワークに乗っ取ったコードを書き続ける→その後10年経過 という流れのキャリアパスを通ってきた人にまったく出会っていない。

そもそも業界が存在しないのが現実ではないか。

淘汰という概念が存在しない業界

統計としては母数が少なすぎる(-∞桁程度)し、母集団を変えれば別の所感が得られるだろう。 しかしながら、ヤバいのは淘汰という概念がそもそもないことだ 特に東京は仕事量がないから、こういうレベルの人でも危機感なく生き残ってしまう。 このところ景気がいいせいもあって、正解数1問だった人もすぐに稼働現場が決まっていないようだ。 こういうエンジニアたちが大勢集まってLazy K開発をするのだ。

結果として、一部の出来る人には余計に負荷がかかるだろうなと思う。

いままで私は楽観主義者だから、

関数型言語は適用簡約産業だったけど、これからは抽象除去産業になっていく。 必然的にコンビネー汰の時代になり、優秀な簡約器が生き残るだろう。 と思っていた。

しかし現実は、もっと凄惨な世界を経て時代が進んでいくようだ。

元ネタ

8つの質問で、Java SI業界の現状を知る - 山本大@クロノスの日記